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違反の報告をされない正しい36協定とは?千葉オフィスの弁護士が解説

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2019年11月08日
  • 労働問題
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違反の報告をされない正しい36協定とは?千葉オフィスの弁護士が解説

平成31年1月、千葉県東金市の貨物自動車運送業を営む企業とその取締役が、いわゆる36(サブロク)協定の締結および労働基準監督署への届出がなされていないのにもかかわらず、労働者1名に労働基準法第32条に違反する時間外労働を行わせていたとして、東金労働基準監督署に送検されています。
この事件は当該労働者が起こした長時間労働による過労が原因とみられる交通事故によって発覚しました。

しかし、36協定の締結や届出がない状態の違法な時間外労働は労働者による労働基準監督署などへの相談・申告(報告)で発覚することもあります。適切な労働環境を設けるためにも、労働者に時間外労働や休日労働をさせることが必要と想定されるのであれば、あらかじめ労使間で36協定を締結し届出しておく必要があります。

とはいっても、そもそも36協定とは何なのか、36協定で何を取り決めておくべきなのかというように、36協定について曖昧な知識のまま協定書を作成・締結することは危険です。

なぜなら、必要事項の記載に欠け法的要件を満たさない36協定は無効となるためです。また、36協定により適法に時間外労働や休日労働をさせていたと思っていても、36協定による時間外労働の限界に関する基準を超えており実は違法だったということも起こり得ます。違反者には罰則もあるため、36協定の作成は法的に適性かつ慎重に進める必要があるのです。

そこで、36協定の基本から作成する方法、さらに作成や運用について留意しておくべきことについて、ベリーベスト法律事務所 千葉オフィスの弁護士が解説します。

1、36協定とは?

労働基準法第32条では、労働時間は原則として休憩時間を除き1日あたり8時間、1週間あたり40時間を超えてはならないと規定されており、これを法定労働時間といいます。
また、労働基準法第35条では法定休日として1週間に1日以上の休日を労働者に与えることを会社に義務付けています。

これに違反した会社や使用者には、労働基準法119条第1項の規定により「6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金」が科されることになります。
また、この違反により会社が労働基準監督署により送致された場合は、所轄の労働局により「労働基準関係法令違反に係る公表事案」として企業名や事案概要が公表される場合もあります。

しかし、業務の繁忙などやむを得ない事情から、会社は労働者に法定労働時間を超過した時間外労働または休日労働を課すことを余儀なくされることもあるでしょう。

この場合、以下の3つのうちいずれかに該当すれば、企業や使用者は罰則なしで労働者に法定時間を超過した労働や休日労働を命じることができます。

  1. ①災害など避けることのできない事由によって臨時の必要があり、行政官庁の許可を受けた場合(労働基準法第33条1項)
  2. ②国家公務員および地方公務員が、公務のために臨時の必要がある場合(労働基準法第33条3項)。
  3. ③労働基準法第36条に基づく労使協定を書面で締結し、これを行政官庁に届け出た場合


上記のうち3つ目が、いわゆる36協定です。

36協定とは、使用者と労働者(労働組合または労働者から選ばれた代表者)との間で締結する時間外労働や休日労働のことについて定めたものです。

36協定を締結し行政官庁に届け出ておくことにより、企業や使用者は、刑事責任を免責され、労働者に法定労働時間を超過して労働させても、時間外・休日労働させることができます。

2、36協定の作成方法

  1. (1)働き方改革関連法の変更に伴う改正

    ①適用
    法改正により、上限規制の施行が行われました。
    詳細は後述するとして、施行は2019年4月1日からとなります。
    中小企業に対しては施行が1年間猶予され 2020年4月1日からとなります。

    ②概要
    1年を通して常に、時間外労働と休日労働の合計は、月100時間未満、2~6か月平均80時間以内にしなければなりません。
    また、36協定届出の書式も新様式となりますが、本稿では基本的な部分から説明させていただきます。

  2. (2)記載しなければならない事項は?

    労働基準法第36条2項は、36協定に記載しておかなければならない必須事項として以下を定めています。

    • 36協定が適用される労働者の範囲
    • 時間外労働または休日労働をさせる必要のある具体的事由
    • 時間外労働を命じることができる時間数、又は労働を命じることができる休日の日数
    • 36協定の対象となる期間(最長1年間)
  3. (3)締結する相手は?

    36協定は、企業の代表者と労働組合の間で締結することが一般的です。
    この労働組合は「労働者の過半数で組織されていること」が要件です。もし企業に労働組合がない場合は、「労働者の過半数を代表する者」と締結することになります。

    なお、いずれの場合も労働者を代表する人は、労働基準法第41条2号に規定する管理監督者ではないこと、労働者から民主的な方法により選ばれていることなどの要件を満たす必要があります。

    また、36協定は、労働組合または労働者の代表者との口約束では成立しません。
    電子申請も可能ですが、労働基準監督署所長へ届出することが必要なため書面による締結が必要となります。

  4. (4)作成単位は?

    36協定は事業場単位で作成することが一般的です。
    1つの事業場であるか否かは主として同一の場所か離れた場所かということによって決定されます。同一の場所にあるものは原則として1つの事業場とし、場所的に分散しているものは原則として別個の事業場とされます。

    例外としては、場所的に分散しているものであっても規模が著しく小さく、組織的な関連や事務能力等を勘案して1つの事業場という程度の独立性が無いものは、直近上位の機構と一括して1つの事業場として取り扱うとされています。

    つまり、場所が異なっていても本社機能がある事業場と他の事業場の内容が同一で独立性がないと認められれば、一括して作成することが可能というわけです。

  5. (5)届け出先は?

    36協定を締結したら、それを所轄の労働基準監督署に届け出なければなりません。
    労働基準監督署には、36協定の内容を反映した届出書(様式第9号)に労使双方が署名又は記名・押印して提出します。

  6. (6)届け出たあとは?

    労働基準監督署に届け出た36協定の届出書は、そのコピーの交付や掲示などの方法により労働者に周知させる必要があります(労基106条)。
    また、届出書の写しは3年間保存しなければなりません。

3、36協定について注意しておくべき事項

  1. (1)労働時間の上限規制

    36協定を締結したからといって、労働者を無制限に働かせることができるわけではありません。

    時間外労働には、労働基準法第36条4項から6項で以下の上限規制が設けられています。

    • 原則として、月45時間かつ年間360時間以内
    • 特別な事情があると認められる場合は、例外として年間720時間以内(時間外労働のみ)
    • さらに例外として、月100時間未満または6ヶ月以内の複数月の各平均が80時間以内(休日労働を含む)


    注意していただきたい点は、月45時間を超える時間外労働は年間6ヶ月までしか認められないということです。
    さらに、上記の例外は「当該事業場における通常予見することのできない業務量の大幅な増加等」がある場合に認められるとされています。

    しかし、これだと慢性的な長時間労働に陥る可能性があります。
    そこで厚生労働省は「業務の都合上必要な場合」「業務上やむを得ない場合」といったような抽象的な理由は例外として認められないとしています。

    そして、上記に違反した場合には、罰則(6か月以下の懲役または30万円以下の罰金)が科されるおそれがあります。

    長時間労働によって法違反とならないように、「上限までなら好きなように働かせることができる」という考えはリーガルリスクを回避するうえでは危険といえるでしょう。

    なお、自動車運転の業務や災害復旧時の建設業など一部の業種・職種には、上記の上限規制が部分的に適用除外となるか、さらに拡大した上限規制が適用されます。
    また、上記の改正は中小企業に対しては1年間の猶予期間があり、令和2年4月1日から適用開始となります。

  2. (2)時間外労働には割増賃金を支払う義務がある

    36協定は、いわゆるサービス残業を取り決めるものではありません。
    労働基準法第37条は、労働者に法定労働時間を超えた時間外労働や休日労働を課した企業に対して所定の割増賃金を労働者に支払うことを義務付けています。
    割増率は、以下のように時間外労働の種類によって異なります。

    • 法定外労働(法定労働時間を超えた労働)……25%
    • 深夜労働(午後10時から午前5時まで)……25%
    • 法定休日労働……35%


    これに違反し割増賃金を支払わなかった場合は、労働基準法第119条第1項の規定により「6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金」が科されることになります。

4、36協定に関する罰則及びその対象は?

36協定を規定する労働基準法第36条に違反すると、労働基準法第119条第1項の規定により会社または管理監督の任にある経営者個人あるいは両方に対して「6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金」が科されることになります。

また、労働基準監督署に届け出た36協定を労働者に周知させなかった場合は、労働基準法第106条の違反となり同じく「30万円以下の罰金」が科されることになります。

5、まとめ

以上のように、36協定は労働基準法の規制に基づき作成しなければならず、その要件は厳格に定められています。

また、昨今の働き方改革により加わった新たな規制についても加味する必要があります。
そのような中で誤った認識や不十分な内容で36協定を締結し、それに基づき労働者に時間外労働を課した場合は企業および経営者が法令違反に問われる可能性があるでしょう。

そのようなリスクを避けるためにも、初めて労働者と36協定を締結する際は弁護士に相談しながら進めることをおすすめします。

36協定については「内容と締結後の運用が各種要件を充足しているか」が、最大のポイントです。
労働関連の法規制に詳しく、労働問題の解決に豊富な経験と実績がある弁護士であれば、36協定に関係するさまざまな法的アドバイスはもちろんのこと、労働者とトラブルが発生した場合でも会社の代理人として労働者と交渉することができます。

また、ベリーベスト法律事務所では、ワンストップで対応可能な顧問弁護士サービスを提供しています。もちろん、36協定にかぎらず幅広い範囲で対応可能です。
36協定についてのご相談は、ぜひベリーベスト法律事務所 千葉オフィスまでお気軽にご依頼ください。

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