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パートを辞めさせたい。トラブルにならずに解雇するには? 千葉の弁護士が解説

2020年12月24日
  • 労働問題
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パートを辞めさせたい。トラブルにならずに解雇するには? 千葉の弁護士が解説

平成30年、千葉県内のとある施設でパート従業員として働いていた女性が、業務中に怪我をしたうえ、不当に解雇を言い渡されたことを訴えるという労災事件がありました。
パート従業員であれば、正社員と比べて辞めさせるのも簡単なのでは、と思う経営者もいるかもしれません。しかし、パートであっても従業員を解雇することは簡単なものではなく、「不当解雇」となれば大きな問題に発展しかねません。
本記事では、パート従業員を辞めさせたいと思った際に、トラブルにならずに辞めてもらう方法についてベリーベスト法律事務所 千葉オフィスの弁護士が解説いたします。

1、パートだからといって簡単に解雇はできない

パート従業員だからといって正社員より簡単に解雇できるかというと、必ずしもそうではありません。「明日から来なくていいよ」といって突然解雇できるわけではないのです。むしろ契約期間内のパート従業員は、原則として解雇することはできない点で正社員以上に保護された立場にあります
パート従業員であっても解雇する際は、合理的な理由があり、社会通念上相当であると認められることが必要です。事前の解雇予告も必要となる場合があるなど、正社員の場合と基本的には同じだと考えるべきなのです。

2、法律上におけるパート従業員と、正社員との違いとは

パート従業員と正社員は、労働基準法では同じ「労働者」という扱いになります。
労働基準法においては、パートや正社員を示す定義はありません。一般的に、雇用期間の定めを設けずに会社に雇用され所定の労働時間で働く従業員のことを正社員と呼んでいます。
パート従業員は「パートタイム労働法」(正式名称「短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律」)に定められた、短時間労働者のことをいいます。一般的にパート従業員は雇用期間を定めて契約していることが多いです。
とはいえ、パート従業員を定義しているのはこの「パートタイム労働法」だけであって、労働基準法に定められていることは、正社員であってもパート従業員であっても変わりなく適用されるが原則ということになります。

3、まずは退職勧奨を

従業員に円満に辞めてもらう方法のひとつとして、まずは「退職勧奨」をすることが挙げられます。雇用者側から解雇するのではなく従業員に自ら辞めてもらう(自主退職してもらう)ために、雇用者側から従業員に退職を働きかけるということです。
退職勧奨の方法はパート従業員でも正社員と同様です。辞めてもらいたいパート従業員に対し、「退職してほしい」という旨を真摯に伝え、同意してもらえるように説得することが、解雇の前にできる手段です。
しかし、あくまで従業員の自由な意思による退職を促す説得活動であり、法的な強制力などはなく、実際に退職するかどうかは従業員が判断することになります。
したがって強行的な手段をとった場合には、相手から不当解雇、または違法な退職勧奨に基づく損害賠償請求で訴えられてしまうというリスクがあります。このリスクを負わないためにも、円満に辞めてもらえるように働きかけましょう。

4、パート従業員を解雇できる条件は?

退職勧奨を行ったものの、パート従業員に辞める意思がない場合に、退職勧奨を続けても強制的に辞めさせることはできません。事業主にとってもトラブルへの発展を避け、穏便に手続きを済ませたいと考えるのが普通でしょう。そのような場合、「有期雇用」か「無期雇用」かによって辞めさせる方法が異なります。

  1. (1)雇用期間が決まっているパート従業員の場合

    雇用期間が決まっている場合、雇用期間の満了をもって契約終了とするのがスムーズです。契約期間満了を理由に雇い止めをするという方法です。
    単発の雇用契約で、契約時に期間満了後の更新について取り決めていない場合には、期間満了時に契約終了(=退職)となるのが原則です。
    また、契約に基づいて更新した場合でも、更新の際の契約書で「次回の更新は行わない(これが最終の更新である)」旨が取り決められていれば、その期間を満了した時点で契約終了となるのが原則です。

    このように事前に両者の合意があって契約が終了する場合以外で、契約期間満了での雇い止めをする場合は、それが認められるための条件があります。労働契約法第19条には有期労働契約者の更新などについて示されており、これをもとにさまざまな事情と照らして判断されます

    雇い止めが認められるケースとして、たとえば、「一定期間で作業が終了する臨時的な業務であると認められること」や「雇用者側から長期契約を期待させるような言動はなかったこと」などがあります。その雇用自体が明らかに「臨時的、一時的」なものであるとみなされることがポイントであるといえます。

    他方、雇用契約が過去に反復して更新されたことがあって、雇用契約を更新しないで終了させることが、雇用期間の定めのない雇用契約を終了させることと社会通念上同視できると認められるときや、当該従業員が、雇用期間満了時に雇用契約は更新されるものと期待することについて合理的理由があるときには、当該従業員から更新申込をした場合に、更新拒絶に合理的理由がなく、社会通念上相当であると認められないときは、使用者は更新申込を承諾したとみなされてしまいます(労働契約法第19条1号2号)。
    また、雇用期間が決まっている場合、雇用期間の途中で解雇するには、期間満了を待つことなく直ちに雇用を終了せざるを得ないような「やむを得ない事由」が必要とされています(労働契約法第17条1項)。そのため、期間満了をまたずに解雇することは無効と判断される可能性が高いことに注意すべきといえます。

    さらに、3回以上契約が更新されている場合や1年を超えて継続勤務している従業員については、契約を更新しない場合には、使用者は30日前までに予告しなければならないとされています(「有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準」(厚生労働省告示)。

  2. (2)雇用期間が決まっていないパート従業員の場合

    雇用期間が決まっていないパート従業員というのは、たとえば、契約更新の手続きが形骸化している場合などです。
    雇用期間が決まっていないパート従業員の解雇の方法は、正社員の解雇と変わりがないと考えられます。
    したがって、解雇する際には少なくとも「30日以上前に解雇予告が必要」となり、解雇予告をしない場合は、30日分以上の平均賃金を支払わらなければならず(労働基準法第20条1項)、
    また、解雇が「客観的に合理的な理由」を欠き、「社会通念上相当である」と認められない場合は、解雇は無効となります(労働契約法第16条)。

    一方で、正社員と完全に同じ程度に解雇が難しいかというと、必ずしもそうではありません。
    たとえば、会社の経営状況の悪化を理由に従業員の解雇に踏み切る場合があるかと思います。このような整理解雇の場合、過去の裁判例では、正社員よりも先にパート従業員やアルバイトの解雇が優先されることを認めた例があります。

5、トラブルを事前に防ぐためにできること

経営者側からすると、問題のあるパート従業員を辞めさせたいと思う場面は少なからずあるかもしれません。しかし、いざパート従業員の雇い止めをする必要性が出てきたときに、トラブルにならないためにも普段からやっておくべきことがあります。

ひとつは、パート従業員の契約更新の手続きを形骸化させず、定期的かつ確実に行うことです。パート従業員の雇用契約を、採用の際に締結したきりで、あとは自動更新だからといって更新手続きをきちんと行わずにきてしまってはいないでしょうか。
きちんと更新手続きを行うことで、雇用期間について両者で同意することができますし、更新手続きの際に、次回の更新があるかないかを確認し合うことができます。

また、契約の更新のための必要条件を契約書に記載しておくことをおすすめします。条件をあらかじめ定めておくことで、解雇の際に客観的な理由を示すことができます。つまり、問題のあるパート従業員がいた場合に「この条件に反しているから契約更新はできない」と明確に示すことができるのです。条件として考えられるのは、「業務量」「勤務態度」「会社の経営状況」などがあります。

契約書の作成にあたっては、弁護士に相談しながら進めることで、トラブルを事前に防ぎつつ、効率よく作ることができます。契約書の作成に不安がある場合は、弁護士に依頼をするのもひとつの手段です。

6、まとめ

今回は、パート従業員に辞めてもらう方法についてご説明しました。
解雇は、従業員の心情はもとより、法的にもトラブルになりやすいものだといえます。会社にとっては大きな問題に発展するリスクがあるものだと心得ておきましょう。

パート従業員の解雇に際してご不安があれば、弁護士に相談することをおすすめします。的確なアドバイスがもらえ、契約書作成などの法律に関する業務を依頼できます。
ベリーベスト法律事務所 千葉オフィスでは、顧問弁護士サービスも行っています。弁護士が誠実にご対応しますので、まずはご相談ください。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています

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